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大根のピリカラ煮(番外編)

撮影:1996/11/12、作成:1996/11/17

大根のピリカラ煮は我が家の定番だが、レシピの方で紹介した分量はまだかわいい方なのです。我が家ではバケツ一杯という表現がまさに正確である位つくる時もあります。今回はその一例を。

夕食がこの食欲。お弁当も当然その食欲が満たされないといけない。となるとおかずもボリュームたっぷり必要となる...、といやになる位必然的にたくさんつくらないといけない。

風邪で低調な時に淳思から「"大根のピリカラ煮"をたくさん作ってもらえれば、それだけでいいよ、それに明日のお弁当にも入れてゆけるし」という提案を受ける。その日は会社を休んでいて、外に出る気力もなかったが、彼が買い物してくれるというので、「大根のピリカラ煮」を作ることに決定。

しかし..だ。彼は大根3本分作れという。とにかくおもいっきり食べたいらしい。ならば、というので3本と他の用途で使う分1本合計4本買ってきてもらう。サイズが長さ45cm、太さ8cm程度の特大大根を買ってきた。1本100円。お買い得。しかしこれ3本はいつも使う大根の1.5倍から2倍程度の大きさ。いつも使うビタクラフト両手鍋5.5リットルには多分入らない分量。

私 :「せいぜい2本だぞ、それに鍋に絶対はいらん」
淳思:「じゃ、寸胴で作ってよ」
私 :「寸胴かー、またゴトクが沈むぞ」
淳思:「もうしずんでいるんだから今更ちょっと沈んでも大丈夫」
私 :「うーん。でも食べきれんぞー。余ったらもったいない」
淳思:「大根にだしが染み込んでおいしいから、明日の朝も昼も食べるよ、夜もそれでいいよ」
淳思:「大根剥きとかアク抜き手伝うし」
私 :「うーん、じゃ作るか」
てなことで、作ることになった。会話のゴトクが沈むという意味は、寸胴に一杯材料を入れて煮込むとあまりの重量に我が家の普通のガスレンジのゴトクでは耐えられず、レンジトップのステンレス板が沈下してしまうのです。で、寸胴が傾く始末。一般業務用レンジの場合ゴトクがレンジトップ全面をおおっていて、どんなに重い物がゴトクに載っても大丈夫なように設計されているのだが、家庭用はそこまでの過重を考慮していない為にゴトクを支える構造が根本的に違う。左の写真の寸胴は14リットル入り、右はビタクラフト両手鍋5.5リットル。寸胴はバケツ以上だ。寸胴はモリブデン入りの耐酸性SUS316(普通のステンレスはSUS304)だ。直径27cm。

分量をレシピの方に掲載している分と比較して下表にのせる。

材 料
 レシピ今回

大根中2本特大3本
豚バラ肉200g500g
豚もも肉200g 
豚コマ肉 500g
しょうが *1 2〜3カケ  5〜6カケ分 
にんにく *1 2〜3カケ  6〜7カケ分 
赤とうがらし4〜5本8本
オイスターソース大匙1〜2杯?お玉1.5杯 *2
醤油大匙4杯?お玉4.5杯
ゴマ油大匙1?適当
ダシ汁2リットル4リットル

*1:みじんぎり、*2:お玉1杯=約70mmリットル

  

最初は2本分乱切りして、念の為ビタクラフトに入れてみた。当然山盛りになってもまだ入らない。それで2.5本分程度とし寸胴に入れた。上左写真がその状態である。半分程度の高さ。これみて半本残しても余すだけだから面倒だから3本全部いれちまえ、となってしまった。いい加減である。

大根ピリカラ煮はやはり冬の食べ物である。食べ出すと汗が吹き出てくる。子供達は途中からベランダでピリカラを食べだした。汗がふきでるから外で食べると今時分(注意:11/上旬)の肌寒い季節にはちょうどよい感じだ。豚汁なんかは最初からベランダのたたきに座り込んで3人でズルズル食べたりする。明るさが不足気味の中で食べるそれは「やみ鍋風」でそれがかえっておいしさをupする。

結局淳思(高2)はどんぶりで5杯。聡思(中1)は3杯。私は1.5杯でギブアップです。それでもまだ半分残っている。後は朝食、お弁当にくりまわす。翌日食べると大根にたっぷり味が染み込んでまた美味しい。

結局この日作った大根ピリカラ煮は翌日の夕方にようやく売り切れたのであった。おかげで病み上がりの食事作りは簡単に済んだのであった(^^;)。

ちなみに大根ピリカラ煮をお弁当に詰めた場合の味だが、私はあのアツアツの時に食べるほどの感激はない。淳思はご飯の上にかけてだし汁が沁みた状態がたとえ冷えていても最高だという。聡思は特にコメントなし。夕食用にはダントツの評価をうけるこの大根のピリカラ煮だが、お弁当のおかずとなると三者三様の評価となる。


Contents copyright 1996 Mitsuo Sugawara