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肉野菜炒め
(白菜と豚肉)

シンプルな白菜が豚肉と絶妙にマッチします。美味しい白菜が手に入ったら少し手間ですが、是非食べたい一品です。
hakusai_m.jpg
撮影:1997/11/07、作成:1997/11/09

参考文献:
  1. 雁屋哲、花咲アキラ、美味しんぼ「初恋の肉野菜炒め」 Vol.53 P.43-45 (1995) 小学館 \500

中華料理を家庭料理で作るとき、どうしても味が今ひとつ(ふたつ位か..)及ばないことが間々ある。その理由としては次の3点が考えられる。
  1. 火力不足
  2. 調味料やスープの質
  3. 下処理
(1)は、業務用のガスコンロの発熱量は2万Kcal/hr程度であるのに対し、家庭用のそれはせいぜい5000kcal/hr程度である為、その差はいかんともしがたい。調味料は最近では普通の家庭でもなんとか揃えることが可能である。第3の下処理がプロとアマの技術上の差となって現れてくる。

野菜炒めでの下処理は、回鍋肉(ホイコーロー)でも触れたが基本は油通しである。中低温の油に野菜を一度入れて火を通し、油をきったものを再度強火で炒める技術である。これがパリッとしていてかつ火が通って野菜のうまみが封じ込められた味となって現れてくる。油通しをしないでそのまま野菜を炒めてもパリパリ状態の時はまだ火が通らない、火が通ったときはシンナリといった状態でどうしてもうまくゆかないものだ。この基本を押さえておけば、炒め物のKnowHowはほぼマスターしたといっても言いすぎではないと思う。

しかしこの油通しを家庭で実施しようとすると、大量の油を切る為のジャーレン(穴あきオタマの大きな形状/以下の写真参照)と大きな口の油受けが必要となる。これが結構収納場所に困ることと、家庭で油通しをする機会がそうそうある訳でもないので油の処理に困ることとなる。だからわかっちゃいるけど..となってしまう。広いキッチンで設備が整っていれば誰でもひと味美味しくなるのだが、残念だ。

私はジャーレンだけは購入して油受けはフライパンを代用して使用している。一度この油通しを施した野菜炒めにチャレンジして見て欲しい。苦労した分中華料理の基本技術を自分の舌で感じることができる。

注: 立派な白菜を知人の父君から頂く(97/11/06)。鍋以外のレシピで、この白菜を生かしてなおかつ子供達の食欲を満たすものは、これしかないと私は考える。

材 料 (5〜6人分)
材料分量
豚肉(もも肉)450〜500g
醤油大匙1〜2杯
生姜汁大匙1〜2杯
ゴマ油大匙1〜2杯
適量(小匙0.5〜1杯)
片栗粉大匙1〜2杯
白菜大きな葉8〜10枚
合わせ調味料
ゴマ油大匙1〜2杯
醤油大匙2.5〜3杯
大匙3〜4杯
初めてチャレンジする場合、白菜はこの程度でいいかなと思う倍程度準備すると、炒め終わった後ちょうど良い量となる。


時間画 像コメント

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下準備
 

豚肉は幅1cm程度にカットし、生姜汁、醤油、ゴマ油、塩を入れてよく混ぜこんだ後、片栗粉を加えてよく混ぜる。この片栗粉が、肉と調味料のうまみを閉じこめる役目をする中華料理の基本テクニックのひとつでもある。

頂き物の白菜。実がびっしりあって巻きがしっかりしている立派な白菜。軸をちぎって生で食べてみる。甘い!。作るのが楽しみ。

白菜は2cm程度の幅でカット。身が厚い場合はそぎ切りにしよう。(注: そぎ切りとは包丁を寝かせて切断面を30〜45度にカットする切り方)今回の白菜の量はこの程度。結構なボリュームとなる。多いと思うかもしれないが、この程度ないと肉の量に負けてしまうし、食べている時に「もっと白菜っ!」と叫んで後悔するに決まっているので、多いかなと思うくらい準備すべし。

味付けの調味料も予め混ぜ合わせて準備しておくこと。中華は手順とスピードが重要。

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油通し
 

たっぷりの油を準備し、油が120〜140℃になったところで下味をつけた豚肉を入れる。油の温度は低温から中温程度の感覚。1〜2分ほど火を通し、油ごと豚肉をジャーレンにあけて油をきってやる。

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炒め
 
 

再度、たっぷりの油を加熱し煙がでるようになったら、一度この油を空けて、新しい油を写真程度の量を入れる。大匙2〜3杯程度か? 。これに先ほど油通しした豚肉を入れてやる。このようにしっかりと余熱した中華鍋に油通しした豚肉をいれてやると鍋肌にくっつかない。

肉に火が通ったら白菜の根元部分を先にいれて炒め、ある程度炒まった段階で次に青い部分を入れる。写真のように中華鍋一杯になるが、この量で間違いない。しばらく炒めると白菜がシンナリしてくるので、この時合わせ調味料をまわしかけて、よく混ぜて火を通し、白菜にまだシャキシャキ感が残っている時に火からおろして出来上がり。白菜の「かさ」がグッと減っているはずだ。この時にもっと白菜を入れるんだった、と後悔しないよう最初にたっぷりいれよう。


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Contents copyright 1997 Mitsuo Sugawara