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第5章 設備技術

  5.b 冷凍ストッカー

       各種冷凍庫詳細検討

作成:1996/09/23(Mon)、購入:1991/02
冷凍庫選定にこんな表ならびにグラフを当時のPC9801-UV2で作成してその結果を親戚に見せたら「そこまでするかー」とあきれられた経緯がある。うーむ。ここで公開するとまた似たような反応が返ってきそうな気もするが、雰囲気でパッと購入できる価格でもないし、カタログスペックだからだけでもいろいろわかって、こんなことをしている人間もいるよ、ということで。

表.1 各社冷凍庫仕様比較表
会社
略号
型式名容量
little
価格
千円
横幅奥行高さ電力
kWh/月
年間
電力代
年間
電力代
/
little
冷凍
容量
/
外形
容積
設備
価格
/
little
NB NR-FC17A 172 105 839 580 812 25 7,470 43.4 0.44 610
NB NR-FC28A 280 150 1,129 621 845 28 8,366 29.9 0.47 536
NB NR-FC25A 250 128 1,029 621 845 27 8,067 32.3 0.46 512
NB NR-FC20A 200 140 839 621 845 26 7,769 38.8 0.45 700
SB HF-26UCH 255 230 1,294 577 880 30 8,964 35.2 0.39 902
SB HF-22UCH 215 200 1,084 577 880 28 8,366 38.9 0.39 930
SB HF-10UCH 97 115 916 415 880 25 7,470 77.0 0.29 1,186
TB CR-301ER 294 200 1,040 640 883 25 7,470 25.4 0.50 680
TB CR-251ER 242 160 890 640 872 23 6,872 28.4 0.49 661
TB CR-221S 220 135 735 640 875 22 6,573 29.9 0.53 614
TB CR-191ER 189 160 890 640 875 23 6,872 36.4 0.38 847
TB CR-181S 175 135 735 640 875 21 6,275 35.9 0.43 771
TB CR-221BS 220 268 890 640 883 39 11,653 53.0 0.44 1,218
N NR-173FZ 171 139 527 638 1,339 43 12,848 75.1 0.38 813
S HF-711 110 91 520 612 844 23 6,872 62.5 0.41 826
T GF-227HF 216 165 600 682 1,386 41 12,250 56.7 0.38 764
T GF-137H1 127 108 540 586 1,123 26 7,769 61.2 0.36 850
T GF-97H 90 90 520 571 916 26 7,769 86.3 0.33 1,003
F ER-F15 110 91 520 612 844 23 6,872 62.5 0.41 826
S HF-12N 111 102 475 543 1,096 34 10,159 91.5 0.39 919
N NR-113FZ 108 101 525 596 986 35 10,458 96.8 0.35 935
S HF-727 270 184 607 672 1,520 40 11,952 44.3 0.44 681
会社略号:
  • N:National
  • S:SANYO
  • T:TOSHIBA
  • F:FUJITSU
  • 2つめのBはストッカーの意味。
  • Bがないものは通常の扉式を表す。
    例 TB:東芝のストッカー型

    なお電力代は24.9円/kWhで算出


考 察
1.設備価格
図.1にリットル当たりの設備価格を示す。200リットル以下では容量とリットル当たりの価格が反比例関係にあるが、200リットル以上では容量の影響が小さく一定に近くなる。ストッカーの多くが200リットル以上であることから製造上のコストパフォーマンス下限界が200リットルとなっているようだ。我が家の-40℃仕様のストッカーはこれらの価格群をつきやぶっての存在であり、おおよそ一般ストッカーの倍となった。
2.ランニングコスト(電力代)
200リットルからは電力代がほぼ横這いになる。単純に考えると冷蔵庫についている冷凍室の容量は200リットル以下であるからランニングコストはこの図のように容量が小さくなる程高くなるのであろうか? ある程度の容量がないと放散熱容量が大きくなり電力代がかさんでしまうのであろう。この限界容量がやはり200リットル程度ということとなる。それにしても-40℃仕様はやはり通常使用の倍程度のランニングコストがかかる。
3.実容積比
内部の実容積と外側の容積との比をとってみた。この比が高い程断熱材が薄いことを示す。ただし放散熱容量がどの程度になっているかの比較検討はこのスペックからはできない。したがって容積比が高い程、優秀な設計であるとは簡単には言えない。-40℃仕様の容積比はほぼ平均である。したがって冷凍能力は単純にコンプレッサー能力に依存していると考えることができる。コンプレッサーコストが全体に占める比率はそう大きいとは考えにくいのだが、設備コストが倍になるということは利益率を大きく見ているということになるんだろうか?

結 論

どう考えても-40℃仕様の冷凍ストッカーは通常仕様品の倍の価格となる。金額面でのメリット計算では採用不可となるに違いない。でも私は-40℃にひかれるので購入決定することとした。
Fig.1 リットル当たりの設備価格Fig.2 リットル当たりの年間電力費Fig.3 実効容積比

参考資料:
  1. National 総合カタログ-冷蔵庫-'90-11
  2. National 総合カタログ-冷蔵庫-'90-8
  3. SANYO 冷凍冷蔵庫総合カタログ '90/8
  4. TOSHIBA 総合カタログ'90-8 冷蔵庫
  5. FUJITSU 冷蔵庫総合カタログNo.E-123(1990年4月現在のもの)

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Contents copyright 1996 Mitsuo Sugawara