クラムチャウダー

 私のHome pageを見たある方からのリクエストにより今回クラムチャウダーに初めて挑戦した。なんとなく作り方が難しそう、と最初は臆していたが、タイミングよくTV放送を見たりして急に食べたくなったので、作ることができた。
 今回はレシピのみで、残念ながら画像作成までは手が出なかった。代わりに作り方比較を記述した。次回作成時に画像を準備する予定である。


1996/02作成
参考文献:
  1. カーリー西條,「バイリンガルクッキング」,P93-101(1990),コスモの本,ISBN4-096380-05-0,\1,800
  2. dancyu,2月号,P24-25 (1996),プレジデント社,\830
  3. 1996/02/17放送(北九州地区)のTV番組「チューボーですよ」に登場のレシピ及び3つのホテルシェフの作り方

まず上記の参考文献におけるレシピの比較表を示す。
  カーリー西條 (1) dancyu (2) チュウボーですよ (3)
ハマグリ   中8〜12個 小1kg
アサリ 缶詰2缶    
ベーコン 薄切り10枚 1cm角の色紙切り 1/2cup80g
玉ねぎ 2個 1cm角の角切り 大匙32個
ジャガイモ さいの目切り21/2cup1cm角の角切り 1cup2個
セロリ 1本 1cm角の角切り 1/2cup 
人参 1本    
11/2cup   700cc
小匙2 少々 少々
胡椒 黒 小匙11/2 白 少々 少々
小麦粉 大匙2 大匙3  
牛乳 3cup 11/2cup 400cc
生クリーム 1cup    
パセリ みじん切り1/4cup  みじん切り適量
バター   少々 50g、仕上げ30g


さて次に作り方であるが、1996/02/17放送(北九州地区)のTV番組「チューボーですよ」では下記3シェフの作り方が紹介されていた。簡単にまとめる。         
  帝国ホテルブルニエ ホテルインターコンチネンタル東京ベイカリフォルニアキッチン&バー ホテルオークラオーキッドルーム
ハマグリの処理 茹でる
ワタを除く
蒸す
水管を切り取る
親指の爪程に切る---共通
前処理 ベーコンを茹で油を除く オリーブオイルでにんにく、ベーコン、玉ねぎ、セロリ、ポワロ、ズッキーニ、白いんげん、コーン、じゃがいもを炒める ベーコンとじゃがいもを別々の鍋で茹でる
炒める 無塩バターで玉ねぎ→ベーコンを炒め、あさりを茹でた茹で汁を加えてじゃがいもを入れる 炒めたものにあさりの汁を入れ、チキンブイヨンを入れる バターで玉ねぎを炒め、チキンブイヨンを入れ、ローリエを入れる。茹でたジャガイモとベーコンを入れる
煮込み 塩胡椒で味を整え、野菜が柔らかくなったら実を入れ、温めた牛乳を入れる 食パン、クラッカー、牛乳をミキサーにかけてフレッドペーストを作成し、これを入れてとろみをつける。あさりをいれて塩、胡椒 あさりまは生なので茹で汁はいれずに牛乳と生クリームを入れ、塩、胡椒、ナツメグで味を整え、生のむき身をいれる
仕上げ バターモンテを入れる パセリ、セルネーコ、あさつきのみじんぎりを生クリームと一緒にホイップクリーム化して最後にスープの上に浮かべる 冷たいバターモンテを入れ、砕いたクラッカーを上に乗せる

 上表の作り方比較からハマグリの処理方法はプロでも茹でる、蒸す、生といろいろあることがわかった。この処理方法によ って仕上げの味が微妙に変化しているのだろう。次に必須材料ともいえる、玉ねぎ、じゃがいも、ベ ーコンの処理もいろいろだ。オーソドックスなのは玉ねぎをまず炒めてからというも のだが、dancyuではベーコンをまず入れて、その油で玉ねぎを炒め、油が足らないよ うであれば、バターを足している。逆にホテル陣はベーコンをあらかじめ茹でて油抜 き、匂い抜きをしているところもあれば、ニンニクなども併用して直接ベーコンも炒 めるところもあり、と様々だ。
 味のコクを出すためかチキンブイヨンを加えているのも注目に値する。ここで注意し たいのは、家庭料理風のdancyuとカーリー西條では玉ねぎ、ベーコンを炒め、小麦粉 をからめてトロミを出そうとするのに対して、ホテルレストランでは、かなり手を加 えた方法でトロミなりコクをだそうとしているのがプロといえる。味付けは塩、胡椒 (白)が主体で最後にバターをいれるのはほぼ共通している。

 クラムチャウダーは、
はまぐりかあさりの貝類は当然必須材料でが、それ以外には玉ねぎ、ベーコン、じゃがいも、ミルク、塩 、胡椒、バターが必須材料となる。冷蔵庫の中身によっては、人参をいれたり、セロ リやはたまたズッキーニ、白いんげんなど好みで具たくさんにしても当然いい訳だ。 また生クリームなどがあれば、家庭用としては上等なのであろう。

参考文献ならびにTV番組を参考としてか、自己流として決定したのは、次のようなレシピ である。

分量 6人前程度
  アサリ   1パック(約700g)
  ベーコン  薄切り8枚
  玉ねぎ   中1個
  ジャガイモ 中2個
  水     3cup
  塩     少々
  胡椒    黒 少々
  小麦粉   なし
  牛乳    11/2cup
  パセリ   みじん切り適量
  バター   適当量(炒めと仕上げに使用)

いわば「dancyu」と「チューボーですよ」の折衷案的なレシピで作成してみた。
材料はどのレシピでも強調しているように約1cm角程度に全ての材料をカット。 あさりは小さいのでハマグリの時のようにカットする必要は全然ない。しかしハマグ リって高いからなー。なかなか食べられないぞ。その点は残念。

材料に過不足が見られるが、これはたまたま材料がこれしかなかった、などの事情で そうなった。ベストのレシピではないので、あまり参考にはならないかもしれない。 ただ食後感は子供達の意見を聞いても満足できる内容であったことはつけ加えておく 。

作り方(基本は「チュウボーですよ」に近い)

  1. 材料は全て1cm角程度にカット。じゃがいもは水にさらしておく。
  2. あさりはカップ3〜4杯程度の水に入れ、火にかけて、沸騰して貝が開いた物を 次々に鍋から取り出し身を取り出す。その時にアクは丁寧にすくう。茹で汁は漉す。
  3. 2)をしながら、バター適量(厚み5〜10mm程度)で玉ねぎを炒め、ベーコンを炒める。
  4. 次に漉した茹で汁を入れて、じゃがいもを入れ、弱火で煮込む。小麦粉は今回は使わなかった。焦げやすくなったりダマにしたりしやすいのでそのリスクを回避しただけである。
  5. 約30分程煮込んだであろうか、じゃがいもが柔らかくなったので、いよいよ牛乳を加えて温ため、あさりのむき身を加えて、塩、胡椒で味を整える。
  6. 最後に、もう一度味を整え、バターを入れて、出来上がり。
  7. 皿によそって、パセリのみじん切りを振りかけてOK。